今月の臨床 分娩前後の1週間
産褥
37.マタニティーブルー
前原 澄子
1
Sumiko Maehara
1
1千葉大学看護学部
pp.614-615
発行日 1992年5月10日
Published Date 1992/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900869
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女性は,妊娠や分娩を契機にして精神障害を起こすことがある。その中でも産褥期に精神障害を多発するらしいことは,よく知られている。その病像にも特長が見られ,神経症・感情病,特にうつ病が多いことが諸家の一致した見解である。
産褥ブルー症候群としてマタニティブルーを意図的にまとめたのは,Hamiltonに始まり,次いで1968年にB.Pittが,産褥期にうつ病になる女性が多いことに注目して,一過性に経過するうつ状態を産褥期うつ病から独立させるべきであるとの考えから研究を進め,これをマタニティブルーと報告した。
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