今月の臨床 子宮内膜症
病因と病態
5.増殖とステロイドレセプター
寺川 直樹
1
Naoki Terakawa
1
1烏取大学医学部産科婦人科学教室
pp.22-23
発行日 1992年1月10日
Published Date 1992/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900690
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子宮内膜症は生殖年齢層に発症すること,そして内膜症組織は去勢により萎縮をきたすことから,内膜症の増殖ならびに進展は卵巣ホルモンであるエストロゲンに依存することが明らかである。月経血の経卵管逆流による内膜片の骨盤腔内移植が内膜症発生の誘因と考えられているが,本症の罹患率は30歳より40歳代前半にわたって最も高いことから1)(図1),長期間のエストロゲン刺激のもとに内膜症は増殖,進展するものと考えられる。
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