今月の臨床 子宮内膜症
病因と病態
4.発生部位と症候
足髙 善彦
1
Yoshihiko Ashitaka
1
1済生会兵庫県病院
pp.20-21
発行日 1992年1月10日
Published Date 1992/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900689
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子宮内膜症(endometriosis, EM,本症)は卵巣からエストロゲンを分泌している婦人にのみ認められる疾患で,病理学的には良性疾患でありながら,卵巣,子宮体部後面,仙骨子宮靱帯などの性器や,ダグラス窩などの隣接臓器に好発・多発し,さらには遠隔臓器へも波及して浸潤性に進展するので,benign carcinomaとも称せられる。日本産科婦人科学会生殖・内分泌委員会の考えに沿うと,従来よりの外性EMは子宮内膜症,内性EMは子宮腺筋症と表現されるが,ここでは主として外性のEMに焦点を絞りつつ,その発生部位と症候についてまとめておく。
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