Japanese
English
論述
骨・軟部腫瘍のステロイドホルモンレセプター
Steroid Hormone Receptors in Bone and Soft Tissue Tumors
小島 伸三郎
1
,
浜田 秀樹
1
,
栗崎 英二
1
,
水島 哲也
1
,
小野 啓郎
1
,
吉岡 順朗
2
,
佐藤 文三
3
,
松本 圭史
4
Shinzaburo OJIMA
1
1大阪大学医学部整形外科学教室
2大阪警察病院整形外科
3大阪大学医学部第三内科
4大阪大学医学部第二病理
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka University Medical School
キーワード:
骨・軟部腫瘍
,
bone and soft tissue tumors
,
ステロイドホルモンレセプター
,
steroid hormone receptors
,
ホルモン依存性
,
hormone dependence
,
グルココルチコイド作用
,
glucocorticoid action
Keyword:
骨・軟部腫瘍
,
bone and soft tissue tumors
,
ステロイドホルモンレセプター
,
steroid hormone receptors
,
ホルモン依存性
,
hormone dependence
,
グルココルチコイド作用
,
glucocorticoid action
pp.1135-1144
発行日 1981年12月25日
Published Date 1981/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906450
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はじめに
骨・軟部腫瘍の治療においては,外科的に切除する事が原則であるが,悪性腫瘍では腫瘍発見時にすでにmicrometastasisを起こしている事は定説であり42),早期からの全身的な治療が必要である.現在各種制癌剤が使用され効果を挙げているが,その副作用は大きく,今後の研究が望まれる.また良性腫瘍の中でも,骨巨細胞腫などは手術後の局所再発もまれではなく,適切な術式の選択とともに補助療法の開発も必要である.
今回私達は,乳癌や白血病等で行われている内分泌療法21,27,28,30,32)が標的腫瘍細胞に特異的に作用し,全身的な副作用が比較的少ない事に注目し,骨・軟部腫瘍での内分泌療法の可能性を検討した.私達は骨・軟部腫瘍のホルモン依存性を調べるため,その方法としてステロイドホルモンに特異的な結合蛋白,即ちホルモンレセプターの検索を行つた.
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