特集 いま知っておきたい! 内科最新トピックス
第7章 消化管
大腸がん発生部位としての右側と左側の違い
下嵜 啓太郎
1
,
平田 賢郎
2
1慶應義塾大学医学部内科学教室(消化器)
2慶應義塾大学医学部腫瘍センター
キーワード:
抗EGFR抗体
,
マイクロサテライト不安定性
,
BRAF
Keyword:
抗EGFR抗体
,
マイクロサテライト不安定性
,
BRAF
pp.549-552
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_549
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Summary
・切除不能進行・再発大腸がんの標準治療は緩和的化学療法である.
・近年,複数の大規模な臨床試験のサブグループ解析から,大腸がんにおける原発巣の左右が,予後予測因子であるとともに分子標的治療薬の治療効果予測因子であることが明らかになってきた.
・本邦の「大腸癌治療ガイドライン 医師用 2019年版」においても,大腸がんの1次治療における薬物療法を決定する際に,発生学的な観点もしくは腫瘍生物学的特性から原発巣占居部位の左右を考慮することが推奨されている.
・今後,日常診療において遺伝子パネル検査が実施可能となり,大腸がんに対する治療戦略はさらなる飛躍を遂げることが期待される.
© Nankodo Co., Ltd., 2020