Japanese
English
臨床経験
稀な部位に発生した石灰化腱膜線維腫の2例
Two Cases of Calcifying Aponeurotic Fibroma
北脇 文雄
1
,
倉都 滋之
1
,
田村 太資
1
,
橋本 伸之
1
,
荒木 信人
1
,
越智 隆弘
1
Fumio Kitawaki
1
1大阪大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka University Medical School
キーワード:
calcifying aponeurotic fibroma
,
石灰化腱膜線維腫
,
soft tissue tumor
,
軟部腫瘍
Keyword:
calcifying aponeurotic fibroma
,
石灰化腱膜線維腫
,
soft tissue tumor
,
軟部腫瘍
pp.371-374
発行日 1999年3月25日
Published Date 1999/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902674
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抄録:非常に稀な部位に発生した石灰化腱膜線維腫の2例を経験したので報告する.症例1は8歳,女児.主訴は右前腕腫瘤.症例2は21歳,女性.主訴は左下腿後面腫瘤.画像上,2症例とも周囲正常組織との境界が不明瞭で,MRIのT1,T2強調画像で腫瘍がlow intensityを示していたのが特徴的であった.手術は,周囲筋および筋膜組織を一層腫瘍側につけて切除した.病理組織学的には石灰化した軟骨様分化巣と線維腫症様の線維組織の2つの成分が混在する石灰化腱膜線維腫の典型的な像を呈していた.今回の症例のような部位に腫瘤が発生した場合,稀ではあるが鑑別診断の一つとして本疾患も念頭におくべきであると思われた.
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