今月の臨床 妊娠初期の経過異常とその対処―流産・異所性妊娠・絨毛性疾患の診断と治療
絨毛性疾患
胞状奇胎の診断・治療・管理
井箟 一彦
1
1和歌山県立医科大学産科婦人科学教室
pp.287-290
発行日 2022年3月10日
Published Date 2022/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210603
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●妊娠初期の超音波検査にて胞状奇胎を疑う場合は,子宮内容除去術を施行し,内容物の病理検査により,全胞状奇胎か部分胞状奇胎か流産かを鑑別し診断を確定する.
●全奇胎の15〜20%に侵入奇胎または奇胎後hCG存続症が続発するが,部分奇胎からは0.5〜2%と続発率は低い.全奇胎の1〜2%程度に絨毛がんが続発する.
●胞状奇胎後は必ず血中hCG値(mIU/mLの単位)の測定による厳重なフォローアップを行い,hCGの下降不良や再上昇があれば絨毛性腫瘍の検索を行う.
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