臨床経験
当院における若年妊娠の現状
植田 陽子
1
,
重光 愛子
1
,
松浦 美幸
1
,
森岡 佐知子
1
,
佐々木 高綱
1
,
水田 裕久
1
,
山田 嘉彦
1
1八尾市立病院産婦人科
pp.1183-1187
発行日 2020年11月10日
Published Date 2020/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210191
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▶要旨
若年妊娠は社会的にも医学的にもハイリスクといわれている.今回は当院での若年分娩について検討した.
2013年4月から2018年3月までに当院で分娩した総分娩数3,768症例のうち,妊娠時年齢が20歳未満の単胎70症例をY群とした.Y群と同日,前日,翌日に分娩した妊娠時年齢20〜35歳未満の単胎242症例をC群とした.2群間の母体の臨床的背景,母体の社会的背景,母体の周産期予後,児の周産期予後について後方視的に検討した.
Y群において妊娠前喫煙や家庭内暴力,特定妊婦がC群と比して有意に多くみられた.就労,パートナーあり,分娩時入籍,パートナー就労はY群で有意に少なく,パートナー年齢はY群で有意に低かった.Y群で妊娠中貧血,妊娠中性感染症,切迫早産,吸引分娩が有意に多かった.
若年妊娠は,社会的ハイリスクであることが再確認された.
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