症例
腹腔鏡下に根治術を行った直腸内膜症関連癌の1例
重光 愛子
1
,
佐々木 高綱
1
,
日野 友紀子
1
,
植田 陽子
1
,
松浦 美幸
1
,
永井 景
1
,
山田 嘉彦
1
1八尾市立病院産婦人科
pp.247-251
発行日 2024年3月10日
Published Date 2024/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409211164
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▶要旨
腸管内膜症の悪性転化はきわめて稀である.今回われわれは腹腔鏡で根治術を行った直腸内膜症関連癌を経験したため,報告する.
症例 : 76歳,2妊2産,閉経50歳.主訴 : 粘血便.近医での大腸内視鏡検査で腫瘍性病変を認め当院紹介となった.腫瘍の生検結果は腺癌であるが,典型的な直腸癌の像ではなかった.精査の結果,直腸癌cT4b(子宮)N0M0 cStage Ⅱcと診断し,外科と合同で腹腔鏡下低位前方切除術および子宮合併両側付属器切除術を行った.術後病理組織検査で直腸内膜症より発生した腺癌と診断し,術後補助療法としてドセタキセル+カルボプラチン療法を6回行い,現在再発や転移なく経過している.
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