特集 リプロダクションと社会問題
若年妊娠の現状
平野 睦男
1
Mutsuo Hirano
1
1東北大学医学部産科学婦人科学教室
pp.455-460
発行日 1980年6月10日
Published Date 1980/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206263
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本邦においては,近年とくに性成熟の発達年齢の早発傾向が著しくなっている。女子の性成熟発達年齢は,人種・社会環境・生活環境・栄養状態などにより,かなりの幅があるものと考えられているが,性情報の氾濫する社会環境が心理的な性成熟の発達に拍車をかけ,生理的ならびに心理的な性成熟の早期化は,性行動に進む年齢を一層早める結果となっている。このため,社会的・経済的にはまだ未熟な若年婦人の妊娠がふえつつあることが憂慮されるようになった。
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