今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために
配偶子保存の臨床
悪性腫瘍以外の理由による卵子凍結
菊地 盤
1
,
香川 則子
1
,
野島 美知夫
1
,
吉田 幸洋
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院産婦人科
pp.450-456
発行日 2018年5月10日
Published Date 2018/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209399
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●配偶子の凍結技術の進歩により,将来のための妊孕性温存が可能となり,がんなどの治療における薬物療法や放射線治療の副作用回避のための卵子凍結が推奨されるようになってきた.
●医学的適応以外の卵子凍結については,否定的な意見もあるが,浦安市のプロジェクトの実際から,卵子凍結を希望する方々は複雑な背景をもち,それ相応の理由があるものがほとんどである.
●医学的・社会的,どちらの適応であっても,卵子凍結保存による将来の生産を100%保証するものではないため,それ以外の選択肢も必要であり,そもそも,妊孕性についての知識の啓発が重要と思われる.
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