合併増大号 今月の臨床 生殖医療の進歩と課題─安全性の検証から革新的知見まで
生殖医療と倫理・法
4.非医学的理由による自己卵子の凍結
森 崇英
1,2
1生殖再生医学アカデミア
2醍醐渡辺クリニック不妊センター
pp.138-146
発行日 2014年1月10日
Published Date 2014/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103595
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●胚凍結保存は過去35年間の生殖補助医療の歴史のなかでその一翼を担って発展してきたが,卵子の凍結保存は技術的困難性のゆえに停滞していた.他方,女性の社会進出は貴重な社会資本としての位置を確立してきたが,女性の生殖サイクルに犠牲を強いるため,社会性不妊という新たな難問が浮上した.
●近年,優れた卵子凍結技術として登場した自己卵子凍結保存の加齢卵子対策としての有用性が証明されてきた.
●社会性不妊という実態について解説するとともに,この適応に対し自己卵子凍結保存が実施可能な態勢を整備する必要があるとの認識のもとに,日本生殖医学会が今回提示するガイドラインについても紹介した.
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