今月の臨床 婦人科悪性腫瘍規約改訂のポイントと対応─「何が」「なぜ」「どのように」変わったのか
絨毛性疾患
WHO 2014年 絨毛性疾患改訂のポイント
福永 真治
1,2
1新百合ヶ丘総合病院病理診断科
2東京慈恵会医科大学附属第三病院病院病理部
pp.756-762
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208841
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
●絨毛性疾患のWHO分類が2014年に改訂された1).最大の改訂は腫瘍項目に類上皮性トロホブラスト腫瘍が追加されたことである.2011年の絨毛性疾患取扱い規約第3版2)の分類,解説とほぼ同様の内容となっており,わが国での診断,治療に関して混乱はないものと思われる.
●全奇胎,特に早期の組織学的所見が詳細に記載され,p57 immunostaining, DNA genotypingについても解説されている.すでに絨毛性疾患取扱い規約第3版に記載され,実際上の変更はない.
●部分奇胎との鑑別が必要な異常(非奇胎性)絨毛病変が追記されたが,その解説や図は掲載されていない.その病変の多くは組織診断が容易ではなく,genotypingが必要となる.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.