今月の臨床 着床障害―生殖医療のブラックボックス
ARTにおける着床率向上の工夫
2.私はこうしている―IVF大阪クリニック
福田 愛作
1
1IVF大阪クリニック
pp.879-883
発行日 2010年5月10日
Published Date 2010/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102391
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はじめに
日本でも1983年の体外受精(IVF)による初めての妊娠出産の成功以降,IVFの実施件数は確実に増え続け,今や日本は質量ともに世界のIVF大国となりつつある.IVFによる妊娠成立効率は年々向上しわが国でも年間2万人以上のIVF児が誕生している半面,患者年齢の上昇やIVF反復不成功例の増加が不妊専門医にとって,大きなそして困難な課題となっている.筆者のクリニックではこのような症例に対して数年前より着床障害の専門外来を設置し,医師,看護師,胚培養士,心理カウンセラーによるチームを作り,その治療に当たっている.本稿ではわれわれが行っているIVF反復不成功に対する着床障害外来での検査と治療の試みについてその概要を解説する.
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