特集 体外受精
IVFリタイア体験記
渡邉 愛子
pp.209-214
発行日 1994年3月25日
Published Date 1994/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900980
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はじめに
あきらめるという言葉はどうも好きになれない。なんだか根性なしになってしまったようで。でもIVF(体外受精)にこれからもトライすることは私にはできなくなってしまった。
受けた期間は1年と1か月,回数は3回。「あなたは一生子供はできません」と宣告されてから10年日のことだった。そして最後のトライから半年後,離婚をした。とてもあわただしかったし,頭の中はぐちゃぐちゃで出した結論だったが,私にはすべてが必要不可欠の出来事だったと思っている。どうすればいいのか。どうしなくてはいけないから神様はこういう体験を用意したのか。
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