今月の臨床 エキスパートに学ぶ―体外受精実践講座
【採卵法─私はこうしている】
2. IVF大阪クリニック
福田 愛作
1
1IVF大阪クリニック
pp.929-933
発行日 2008年7月10日
Published Date 2008/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101809
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はじめに
1978年にSteptoe&Edwardsにより初めて成功した体外受精胚移植法(IVF─ET)から始まった生殖補助医療(assisted reproductive technology : ART)はいまや不妊治療の主流となっている.ここに至るには2つの要因が存在する.1つ目は経腟プローべの開発,2つ目は顕微授精法(intracytoplasmic sperm injection : ICSI)の開発である.1985年にヨーロッパで開発された経腟プローベはARTを革命的に変化させたといって過言ではない.ARTばかりでなく,産婦人科画像診断の精度を画期的に向上させた.ARTにおいては卵胞発育モニターを正確かつ簡便にするとともに,患者にとっても膀胱充満などを要せずフレンドリーな検査といえる.また,子宮内膜の状態を高い精度で評価することも可能となった.実地臨床での最も大きな功績は経腟プローベの誕生が外来での採卵を可能としたことである.外来採卵の誕生が本邦でのART臨床応用を爆発的に拡大した.本稿では筆者自身が行っている採卵法の実際,そして注意している点について詳述する.
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