今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識
トピックス
多囊胞性卵巣症候群に対するIVM
福田 愛作
1
1IVF大阪クリニック
pp.382-390
発行日 2019年4月10日
Published Date 2019/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209628
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●IVMはPCOS/PCO患者に対して,OHSSのリスクのないARTを提供することができる.医療の最重要事項は安全性である.安全性を考えれば,PCOS/PCO患者に対するARTの第一選択肢としてIVMを用いるべきである.
●IVMの技術的困難さが懸念されているが,われわれの19年間の実績で示されているように,採卵や培養業務は通常ARTに比べ特段困難ではない.
●IVMの臨床成績は日本産科婦人科学会のART臨床成績と同等である.当院においては通常ART成績に比べ低率ではあるが,最新のhCG非投与の試みでは妊娠率の向上がみられる.PCOS/PCO患者に対してはARTの第一選択肢として,IVMと通常ARTを同列に提示してよいと考えている.
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