合併増大号 今月の臨床 難治性の周産期common diseaseへの挑戦
反復後期流・早産の治療
難治性頸管無力症の診断と治療─②経腟的腹膜開放式頸管縫縮術
大槻 克文
1
1昭和大学江東豊洲病院周産期センター
pp.54-60
発行日 2016年1月10日
Published Date 2016/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208590
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●腹膜開放式頸管縫縮術の実施対象患者 : 円錐切除術や子宮頸部広汎摘出術などで子宮頸管の切除範囲が広範となった例.あるいは過去に頸管無力症で頸管縫縮術を複数回施行されたものの,後期の流産や早産となった例.
●縫縮部位,実施時期 : 仙骨子宮靱帯および膀胱子宮靱帯の上方かつ子宮峡部で実施.実施時期については,妊娠前に実施する場合,あるいは妊娠が明らかになり流産の危険性が減少する妊娠12週以降に行う場合がある.
●縫縮部位へのアプローチ方法 : 本稿のように経腟的なアプローチ以外にも,経腹的な方法としては開腹と内視鏡的な方法が報告されている.それぞれメリットとデメリットがあり,現時点では施設の方針と患者の状態に応じ慎重に考慮するべきである.
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