境界領域の再評価とその展開 特集
産婦人科と眼—専門医にきく
未熟児網膜症の国際分類
馬嶋 昭生
1
Akio Majima
1
1名古屋市立大学医学部眼科学教室
pp.659-661
発行日 1987年10月10日
Published Date 1987/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208165
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未熟児網膜症(retinopathy of prematurity, ROP)に関しては,なお未解決の問題も多く失明児の発生を完全に防止することはできないのが現状である。筆者はすでに,ROPへの眼科的対応について本誌1)に記載したので,本項では病期分類について特に最近広く使用され始めている国際分類(International Classification ofRetinopathy of Prematurity, ICROP)を中心に述べる。
ROPの分類は,Reeseらの分類(1953)以後主なものだけでも10種類に近い。この中には,厚生省が眼科医8名,小児科医2名,産科医1名で組織した研究班から「未熟児網膜症の診断および治療基準に関する研究」と題して作られた報告書(1975)2)の中の大部分を占める病期分類,すなわち,一般に「厚生省未熟児網膜症研究班分類」あるいは「厚生省分類」とよばれる日本の分類も当然含まれる。
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