グラフ 生殖生理と走査電顕
V.精子の卵子透明層への結合
北井 啓勝
1
,
大庭 三紀子
1
,
鈴木 秋悦
1
,
飯塚 理八
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
pp.408-409
発行日 1989年5月10日
Published Date 1989/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207991
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卵を覆う透明層は,受精において種特異性の決定および多精子受精の抑制などの役割を果たしているが,精子との相互作用については未知の点が多い.最近マウスでは,精子細胞膜上のガラクトシル・トランスフェラーゼが透明層表面の糖鎖のN‐アセチル・グルコサミンと反応し,精子の透明層結合に関与することが明らかにされている。ハムスターの精子と卵子の結合にも同様の酵素が関与しているかを検討した。
ヒアルロニダーゼにより顆粒膜細胞を除去した排卵卵をm-TAPL培養液にて4時間前培養した精巣上体精子を用いて体外受精し,精子の透明層付着,結合,および貫入について走査電子顕微鏡により観察した。
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