実地臨床手技のエッセンス 産婦人科病理組織アトラス
子宮頸部
山辺 徹
1
,
吉田 茂生
1
,
中島 久良
1
Tooru Yamabe
1
1長崎大学医学部産婦人科学教室
pp.341-347
発行日 1979年5月10日
Published Date 1979/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206034
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本来,子宮腟部(外頸部)の表層は扁平上皮で,また頸管(内頸部)は円柱上皮で被われる。しかしながら,成熟期婦人の多くは腟部ビランが存在するため,扁平—円柱上皮接合部(SCJ)が子宮腟部に露出している。ビランの修復が起こると,表層は種々の段階の扁平上皮化生を示し,移行帯を形成する。この領域は,少なくとも大部分の上皮内癌の初発部位に一致している点で注目する必要がある。なお閉経後には子宮腟部は退縮し,一般にSCJは頸管内に移動する。
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