実地臨床手技のエッセンス 産婦人科病理組織アトラス
子宮体部の病変
蜂屋 祥一
1
,
木村 英三
1
Shoichi Hachiya
1
,
Eizo Kimura
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科学教室
pp.349-360
発行日 1979年5月10日
Published Date 1979/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206035
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産婦人科病理のよって立つ基本的な特異点は,その所属する臓器がいずれもreproductionに関連するものであり,そのいずれもが,多かれ少なかれ卵巣ステロイドホルモンの標的臓器であり,したがって,成熟婦人においては何らかの意味で卵巣の周期性変化に伴って,機能的にも形態的にも合目的性のある規則的変化を営むところにある。したがって,正常像といっても当然ながら規則的な周期性変化,すなわち,動的な構造を指すことをまず念頭におかねばならない。
このことは,一般病理で学んだ病態像に加えて,常に卵巣ホルモンによる周期的変化を顧慮しなければならないことを物語っている。
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