特集 受胎調節・人工妊娠中絶及優生手術
人口問題より觀たる産見制限に就いて
谷口 彌三郞
1
1參議院厚生委員會
pp.127-129
発行日 1949年4月10日
Published Date 1949/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200189
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終戰後我國の人口は引續き自然増加の一途をたどり,昭和16年の人口1000人に對し15,2人であつたのを遙かに上廻つて1000人對20人強の自然増加を示すに至り,昭和22年に於ては出生2,714,786人,死亡1,152,199人,差引きの自然増加は1,562,587人という昭和16年の自然増加113萬人を遙かに上廻る最高記録を作り,昨年度は後半期に至り出生は幾分低下したるも死亡も亦低下せるため自然増加率は略々一昨年同樣と推定せらるゝ結果,人口問題研究所に於ては將來人口の推計を昭和28年に於ては總人口8766萬餘人と推定するに至つた。
尤も出生率は本年度頃より次第に低下し,昨年その率24程度のもの次第に減退して,30年頃には26乃至27或いは23乃至24程度に下降する筈だが,死亡率も亦低下の見込なるを以て自然増加は當分連續し,少くとも今後15年乃至20年間は我國人口は益々増加するものと考えられる。
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