研究報告
産兒制限で刻下の人口問題は解決出來る
田中 正四
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1広島医大公衆衞生学数室
pp.91-93
発行日 1954年2月15日
Published Date 1954/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201343
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1.まえがき
一家言を有する人は口を開けば日本人口の驚くべき増加の傾向について云々する。ラジオでは街頭録音その他で,いろいろの角度からこの問題をとりあげて世人の関心をひいている。5種類位の新聞を丹念によむと一日として人口問題に関する記事.又は論説,解説の載つていない日はない.
しかし人口問題はその重要性が今日に始つたのではない。人口問題は常に新しい課題として,いつの時代にも登場するものなのである。ベーベルはその著"婦人論"の中で"人口過剰の恐怖は極めて古いものである。それはギリシヤ人やローマ人の間にも,また中世の初めにも存在した。プラトンもアリストテレスも,ローマ人も,中世の小市民も亦この恐怖に囚えられた"と云つている。
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