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編集後記
神崎 秀陽
pp.918
発行日 2010年5月10日
Published Date 2010/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102398
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大学病院の各部署担当者は,4月からの新入職者を迎えてガイダンスや研修に追われています.例年最も多いのは看護師で今年も120名以上となっていますが,新研修医は今年から定員が削減されたこともあり,40名弱しかいません.分院採用の新研修医を加えても,大学全体で50名に達しない状況です.初期研修医が少なかったとしても,2年後に大学病院で勤務する専修医が確保できるなら将来への人材育成に問題はないとして,初期研修医の減少をあまり気にしていない恵まれた大学もあります.しかし現実には初期研修後そのまま市中病院で後期研修へと移行する場合が多いようで,これまでもしばしば指摘されているように,研修制度の変化に伴う大学病院勤務医師数の減少は必然的に大学院生の減少に繋がっています.基礎講座や附属研究所などでは研究者(医師)の確保は困難となっていますので,善し悪しは別として,日本も欧米のように,基礎医学研究を担う主体が医師以外の農学,理学,工学などの出身者で占められるようになってきました.
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