《ドクターから助産婦へ》
胞状奇胎の処置と予防について
橋口 精範
1
1東京医科歯科大学産婦人科
pp.21-23
発行日 1964年5月1日
Published Date 1964/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202750
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はじめに
胞状奇胎流産後,あしかけ4年目におそらく絨毛上皮腫の肺転移があって死亡したと思われる例を経験され,また今回は胞状奇胎流産後,目下のところは経過順調ではあるが,今後の経過観察ということで心配されているとのこと,またこれに関連して胞状奇胎から絨毛上皮腫に移行する割合,ならないような予防策はないか,絨毛上皮腫になったら治療の方法がないかというようなお手紙ですが,たしかに胞状奇胎はそれのみですむものであればよいのですが,中には絨毛上皮腫に移行するものがあり,第1例はそうではなかったかといわれていますが,ご心配されることはもっともなことです.
そこでここでは,胞状奇胎はどんなものか,絨毛上皮腫はどういうものか,これに対する処置などについて少しくのべてみたいと思います.
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