今月の臨床 子宮頸癌の治療─現状と展望
子宮頸癌化学療法の最近の考え方
本間 滋
1
,
笹川 基
1
,
児玉 省二
1
1新潟県立がんセンター新潟病院婦人科
pp.823-831
発行日 2007年6月10日
Published Date 2007/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101398
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はじめに─子宮頸癌治療における化学療法の位置づけ
従来,頸癌で化学療法(化療)の対象は,進行例や再発例であり,これらに対しcisplatinが高い臨床的効果があることが確認され1),これをkey drugとした種々の併用療法が行われるようになった.その後,これらの治療成績を基盤として手術や放射線療法(照射)を行う前に施行する化療(neoadjuvant chemotherapy : NAC)や,化療同時併用放射線療法(concurrent chemoradiation : CCR)が提唱されるようになった.本稿では,これらとともに術後化療(adjuvant chemotherapy)の治療成績を概観し,頸癌治療における化療の意義について考察する.また,頸部腺癌の化療にも言及したい.
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