今月の臨床 ピル─エビデンスに基づいて新ガイドラインを読み解く
ピルの副効用(利点)と新ガイドライン─エビデンスに基づく解説
5.PID
石橋 智子
1
,
久保田 俊郎
1
1東京医科歯科大学大学院生殖機能協関学
pp.1487-1491
発行日 2006年12月10日
Published Date 2006/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101331
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はじめに
骨盤内炎症性疾患(PID)を引き起こす病原体はさまざまであるが,なかでも近年は性感染症(STD)の拡大が注目されている.一方,低用量ピル(OC)は避妊のために使用されるものであり,STDの予防や治療には無効であること,コンドームを使用しないとSTDに対する予防効果がないことを,OC服用患者に十分に説明することが重要である.OC使用によりコンドーが使用されなくなり,STDの蔓延が危惧されているが,わが国においてはOCの服用を希望する場合には必ず医師を訪ねるわけであり,その際,STDの早期発見・治療が可能になるだけでなく,コンドームの使用法を学ぶ格好の機会となる.
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