今月の臨床 ピル─エビデンスに基づいて新ガイドラインを読み解く
ピルの副効用(利点)と新ガイドライン─エビデンスに基づく解説
2.月経痛,過多月経
中村 元一
1
,
江頭 活子
1
,
江上 りか
1
1国家公務員共済組合連合会浜の町病院産婦人科
pp.1474-1477
発行日 2006年12月10日
Published Date 2006/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101328
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
低用量ピルの普及が日本では異常に遅れており,その原因として,一般の人への啓蒙が進んでいない,処方に際して検査が多すぎる,その結果経済的負担が増える,ホルモン剤に対する日本人のアレルギーなどがいわれていた.しかし,平成17年12月に日本産科婦人科学会が発表した低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)では,処方前の検査に関して大幅な見直しがされ,血圧測定と,十分な問診のみで処方が可能となった.また,この改訂版ではエビデンスに基づく,さまざまな副効用(利点)についても述べられており,低用量ピルの普及に加速がつくことが期待される.
そこで本稿では,低用量ピルの副効用(利点)のなかで月経痛と過多月経について考察する.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.