Japanese
English
臨床経験
頚胸髄移行部に発生したdumbbell型神経鞘腫の治療経験
Dumbbell Shaped Neurilemoma of Cervico-thoracic Spine
土田 敏典
1
,
赤崎 外志也
1
,
山城 輝久
1
,
原 隆
1
,
安竹 秀俊
2
Toshinori Tsuchida
1
1恵寿総合病院整形外科
2石川県立中央病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Keiju General Hospital
キーワード:
spinal cord neoplasms
,
脊髄腫瘍
,
neurilemoma
,
神経鞘腫
,
surgical treatment
,
手術
Keyword:
spinal cord neoplasms
,
脊髄腫瘍
,
neurilemoma
,
神経鞘腫
,
surgical treatment
,
手術
pp.1017-1021
発行日 2000年8月25日
Published Date 2000/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908398
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抄録:第8頚髄神経根から発生したEden分類2型のdumbbell型神経鞘腫を経験した.症例は49歳,男性.20歳時より左環指・小指のしびれを自覚していた.胸部X線写真で左上縦隔に腫瘤陰影を,CT,MRI写真では,dumbbell型腫瘍による第7頚椎および第1胸椎での著明な骨破壊像を認め,血管造影写真では,左椎骨動脈,左鎖骨下動脈も圧排されていた.手術方法はまず後方から第6,7頚椎・第1胸椎椎弓を切除し脊柱管内の腫瘍の剥離を行い,次いで前方から胸骨縦割にて開胸し,第6椎体下縁から第1胸椎上縁まで椎体を亜全摘し,第8頚髄神経根を含め腫瘍を摘出した.術後は左第6,7頚髄神経領域の知覚異常,左第8頚髄神経領域の知覚低下,筋力低下を認めたが,筋力は徐々に回復しており,原職の表具師に復帰した.2年を経過した現在,再発を認めていない.病理組織学的には,紡錘型細胞がAntoni-A領域を呈し,増殖する神経鞘腫であった.
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