Japanese
English
論述
脊髄腫瘍摘出術における後方アプローチの検討
Surgical Approaches of Spinal Cord Tumor
三橋 雅
1,2
,
井形 高明
1
,
村瀬 正昭
1
,
福島 孝
1
,
森田 哲生
1
,
中村 巧
1
,
山田 秀大
1
,
柏口 新二
1
Tadashi Mitsuhashi
1,2
1徳島大学医学部整形外科学教室
2現:三豊総合病院
1Department of Orthopaedic Surgery, Tokushima University, School of Medicine
キーワード:
脊髄腫瘍
,
spinal cord neoplasms
,
形成的椎弓切除術
,
osteoplastic laminectomy
,
片側部分椎弓切除術
,
hemipartial laminectomy
Keyword:
脊髄腫瘍
,
spinal cord neoplasms
,
形成的椎弓切除術
,
osteoplastic laminectomy
,
片側部分椎弓切除術
,
hemipartial laminectomy
pp.111-116
発行日 1992年2月25日
Published Date 1992/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900776
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:従来,脊髄腫瘍摘出術における後方アプローチには椎弓切除術が一般的であるが,術後の不安定性,彎曲異常,硬膜外腔の瘢痕形成などが懸念される.我々は,脊髄腫瘍及びsyringomyeliaなどの脊髄疾患に対し,脊柱管の再建,脊椎後方支持要素の温存を目的として採用している後方アプローチ法を報告する.対象症例は,男性19例,女性17例,計36例で,年齢は2~73歳平均38.9歳であった.対象疾患は,neurinoma 12例,lipoma 6例,AVM,meningioma,ependymoma各2例,syringomyelia 4例を含むその他12例であった.手術方法は,原則として,①1椎体以内の偏在性髄外腫瘍には片側部分椎弓切除術,②2椎体以上の偏在性髄外腫瘍には片開き式椎弓形成術,③腫瘍が横断性ないし正中性髄内外腫瘍には,正中縦割法,あるいは形成的椎弓還納固定法を選択した.いずれの方法も術中操作に十分な視野が確保でき,術後の脊柱変形も予防できている.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.