Japanese
English
臨床経験
胸椎部巨大dumbbell型神経鞘腫の1例
A Case of Giant Dumbbell Type Schwannoma of Thoracic Spine
高瀬 年人
1
,
勝浦 章知
1
,
松本 圭司
1
,
福田 眞輔
1
,
加藤 弘文
2
,
井上 修平
2
,
手塚 則明
2
,
嘉本 将治
3
Toshito Takase
1
1滋賀医科大学整形外科
2滋賀医科大学第2外科
3豊郷病院
1Department of Orthopaedic Surgery, Shiga University of Medical Science
キーワード:
dumbbell tumor
,
砂時計腫
,
schwannoma
,
神経鞘腫
,
thoracic spine
,
胸椎
Keyword:
dumbbell tumor
,
砂時計腫
,
schwannoma
,
神経鞘腫
,
thoracic spine
,
胸椎
pp.1435-1438
発行日 1997年12月25日
Published Date 1997/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902331
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抄録:症例は73歳女性.1994(平成6)年8月頃より両下肢のしびれが出現.胸椎および縦隔に9×7×6(cm)のEdenのtype3のdumbbell型腫瘍を認めたため,針生検術を行い悪性腫瘍と診断されるも,高齢のため手術適応なしとされた.しかし,1996(平成8)年4月頃より,脊髄症状悪化したため,後側方開胸および後方進入によって腫瘍切除術を行った.腫瘍は胸腔内に存在し,暗赤色で肺との癒着は強くなく,第4胸神経根が腫瘍の被膜に入り込んでいた,腫瘍切除後,前方に肋骨を移植し,LuqueSSIにて後方固定術を行った.病理組織学的には,良性の神経鞘腫であった.術後,脊髄症状は改善しTステッキ歩行可能となっている.本症例はdumbbell型脊髄腫瘍としては,最大級の大きさであり,稀な高齢発症であった.また巨大dumbbell型脊髄腫瘍でありながら,局所症状は認めず,一期的手術によって良好な経過を得た.
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