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シンポジウム 骨肉腫の診断と治療のトピックス
骨肉腫術前化学療法効果判定におけるタリウムスペクトの有用性―タリウム集積減少率とMRI腫瘍容積減少率の比較
The Value of Thallium-201 SPECT in the Evaluation of Preoperative Chemotherapy of Osteosarcoma
佐藤 哲造
1
,
館崎 愼一郎
1
,
石井 猛
1
,
米本 司
1
,
油井 信春
2
,
戸川 貴史
2
,
柳沢 正道
2
,
清水 英樹
3
,
松嵜 理
4
Tetsuzo Sato
1
1千葉県がんセンター整形外科
2千葉県がんセンター核医学診療科
3千葉県がんセンター画像診断部
4千葉県がんセンター臨床病理部
1Department of Orthopaedic Surgery, Chiba Cancer Center
キーワード:
osteosarcoma
,
骨肉腫
,
Thallium-201
,
タリウム
,
SPECT
,
スペクト
Keyword:
osteosarcoma
,
骨肉腫
,
Thallium-201
,
タリウム
,
SPECT
,
スペクト
pp.49-54
発行日 1997年1月25日
Published Date 1997/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908307
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抄録:術前化学療法を行った骨肉腫患者14例に術前化学療法前後でタリウムスペクトを施行し,化療前後の腫瘍-健常側カウント比T/N比を求め,その値の化療前後の変化をタリウム集積減少率として求めた.また3DMRIを作成すると同時に腫瘍容積を計測し,同様の方法で腫瘍容積減少率を求めた.手術の後,切除標本の組織学的評価を行い腫瘍壊死率90%以上のものを化療有効群,90%未満のものを化療効果不良群とした.タリウム集積減少率は化療有効群で59.8±16.7%,化療効果不良群で-50.9±71.2%で有意差を認めた(p<0.01).腫瘍容積減少率は化療有効群で24.1±26.2%,化療効果不良群で0.23±21.3%であったが有意差を認めなかった.タリウム集積減少率30%を閾値とした場合,組織学的効果を92%の正確度で予測できた.T/N比を用いた定量的評価が可能で術前化学療法効果判定に有用な検査と考えられる.
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