Japanese
English
症例報告
Malignant Fibrous Histiocytoma(Angiomatoid Type)の幼児例
A Case of Angiomatoid Type of Malignant Fibrous Histiocytoma
荻野 篤彦
1
,
遠藤 顕子
1,2
Atsuhiko OGINO
1
,
Akiko ENDO
1,2
1国立京都病院皮膚科
2医仁会武田総合病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kyoto National Hospital
2Takeda General Hospital
キーワード:
悪性線維性組織球腫
,
血管腫型
,
間葉系腫瘍
,
malignant fibrous histiocytoma
,
幼児
Keyword:
悪性線維性組織球腫
,
血管腫型
,
間葉系腫瘍
,
malignant fibrous histiocytoma
,
幼児
pp.375-379
発行日 1989年4月1日
Published Date 1989/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204085
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1歳7カ月男児.4カ月前に前胸部の中央に打ち身様の青色斑が生じ,月に1回程度,突発的に痛みを伴って血腫状に膨隆する発作をみた.初診時,同部位に局面性に鶏卵大の浸潤性硬結を触れ,その後も同様な発作が数回繰り返され,1年後には75×61mm大と増大したので,全麻下に摘出した.病理組織所見は真皮中層より下方および皮下脂肪織に広範囲にstoriform patternを示す密な線維性増生部分と粘液変性を示す部分があり,一部にはクロマチンの濃い核を有する異型性の強い大型の細胞が浸潤し,管腔を形成するように配列するところもある.両領域を引き裂くように大きな裂隙形成があり,赤血球を容れているが壁に内皮細胞はみられない.術後5年しても再発および転移はない.本例はmalignant fibrous histiocytomaのうちで,とくに若年者に多く見られる"angiomatoidtype"に属すると思われる.
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