Japanese
English
臨床経験
大腿外側広筋内にみられた筋肉内粘液腫の1例
A Case Report of Intramuscular Myxoma in the Vastus Lateralis
石河 紀之
1
,
岡田 恭司
1
,
山本 正洋
2
,
小玉 弘之
2
,
皆川 洋至
2
Noriyuki Ishikawa
1
1秋田大学医学部整形外科学教室
2秋田労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Akita University School of Medicine
キーワード:
粘液腫
,
myxoma
,
筋肉内粘液腫
,
intramuscular myxoma
,
軟部組織腫瘍
,
soft tissue neoplasms
Keyword:
粘液腫
,
myxoma
,
筋肉内粘液腫
,
intramuscular myxoma
,
軟部組織腫瘍
,
soft tissue neoplasms
pp.1409-1412
発行日 1993年12月25日
Published Date 1993/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901269
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:64歳男性の左大腿外側広筋内に発生した粘液腫の1例を経験した.痛みはなく,腫瘤は弾性軟で表面平滑であったものの,下床の筋肉との境界が不明瞭であった.腫瘤は血管造影でhypovascular,CT,MRIでは筋肉内に比較的境界明瞭で隔壁をもち内部均一であった.CT値は34~48で周囲の筋(67~78)よりは低く,内部に明らかな造影効果は認めなかった.MRIの信号強度はT1強調像で周囲の筋より低く,T2強調像で皮下脂肪より高かった.腫瘤はwide excisionされ病理組織診にて筋肉内粘液腫と診断された.筋肉内粘液腫は良性腫瘍で手術切除はmarginalで行われることが多い.しかし画像や穿刺細胞診での鑑別診断が難しく,特にmyxoid liposarcoma,myxoid MFHは本症とよく似た画像所見を示すことがある.このため術前に明らかに粘液腫と診断がつけられない場合はwide excisionが適切な手術法と考えられた.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.