特集 脊柱管内靱帯骨化の病態と治療(第16回日本脊椎外科研究会より)
座長総括/「IX.予後不良例・特殊な症例・特殊な治療」の部
片岡 治
1
Osamu Kataoka
1
1国立神戸病院
pp.361-362
発行日 1988年4月25日
Published Date 1988/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907819
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このセッションは,予後不良例,特殊例および特殊治療例を対象としたものである.
51の村瀬ら(徳島大)は,頸椎と胸椎のOPLL,胸椎のOYLおよびその合併例の手術予後不良例につき検討し,すでに運命づけられている患者サイドの問題は別にして,医療サイドの因子に関する対策として,①脊髄変性に陥る前に予後を正しく推測し,早期治療を行うこと,②正確な責任病巣の決定と適切な手術方法の選択を行うこと,③術前のビタミンE投与による手術侵襲に対する脊髄の保護,および術中モニタリングと有茎脂肪移植の必要性を,あげている.討論内容は,クモ膜炎の術前予測はある程度可能であること,除圧時の硬膜拍動の有無で脊髄の癒着の有無が判断しうること,などであった.
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