特集 Spinal Instrumentation(第13回脊椎外科研究会より)
座長総括/「Ⅶ.Biomechanics」の部
井形 高明
1
Takaaki Ikata
1
1徳島大学医学部整形外科学教室
pp.341-342
発行日 1985年4月25日
Published Date 1985/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907160
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セッションⅦでは各種InstrumentationのBiomechanicsに関する実験的研究4題が発表された.InstrumentationとしてはHarrington system,LuqueやZielke instrumentationならびに演者らの独自のものが対象とされ,損傷脊柱に用いるに当っての設置条件や固定効果をbiomechanicalに明らかにせんとしたものであった.
45席の貴島らはHarrington systemの効果的設置条件を人体脊柱標本と力学的挙動の一致する脊柱シミュレターを用いて検索した.今回はこの後方要素破断脊柱を,①Distraction rodを上下3椎弓部にかけ損傷脊椎の1つ上の椎弓に接点を設けたもの,②Compression rodを上下3椎体よりfullにかけたもの,および③①と②のcombinationのもの,で固定し,前・後屈時の損傷椎体,前縦靱帯,およびrodに作用する力を定量的に解析しrod設置条件を求めた.前・後屈時に損傷椎体および靱帯に作用する力が最も小さくなるrod設置条件は上下椎弓部にcombinationを設置することである.また,rodが外力を最も多く吸収する設置条件は前屈,後屈とも上下椎弓部にcombinationでrodを設置した場合である.
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