特集 腰仙部根症状の発症機序—基礎と臨床—(第15回日本脊椎外科研究会より)
座長総括/「Ⅰ.基礎」の部
原田 征行
1
Seiko Harata
1
1弘前大学医学部整形外科学教室
pp.349-350
発行日 1987年4月25日
Published Date 1987/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907586
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Ⅰ-1 腰仙部根症状の多様性に関する解剖学的考察
弘前大学医学部整形外科 工藤 修
腰仙部の根症状が臨床的には解剖学的神経支配とは必ずしも一致せず多様性を示す.この原因として分岐神経,N. furcalisと椎骨分節異常について解剖死体で調査した.分岐神経はL4脊髄神経とされているが,腰神経叢と仙骨神経叢へそれぞれ太い枝を出す変異がある.分岐神経を8型に分類した.分岐神経(F)が高位のものが7,8,9と最も多かったが,他はL5の高位のもの,L3,4に亘るものなど多様である.
椎骨の数から前置型ではL4神経は通常のL4神経支配となり,後置型ではL5神経と類似成分を有していた.
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