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CTによる画像診断で,脊椎外傷,脊椎腫瘍,脊髄腫瘍についての報告が行われた.脊椎損傷診断にCTが応用されるようになり,脊柱管内病態の判断,脊柱のthree column theoryなどに大きく貢献している.芝(総合せき損センター)は,胸椎,腰椎粉砕骨折のCT像を分析,椎体からの脊柱管内陥入骨片は遅発性麻痺出現の可能性と,粉砕椎体の脆弱性は圧迫骨折に比し後彎変形の増強を来し易いと述べた.単純X線像で損傷椎間板が椎体の頭側に主としてあるものをGroup I(84%),頭尾両側同程度のものをGroup II(16%)とし,CT像から粉砕椎体が椎弓根高位を中心とするType A(58%)と,椎弓根高位で破裂し尾側で縦裂骨折をきたすType B(42%)とした.塚原(国立村山病院)は,脊椎損傷診断でCTが椎弓,椎弓根の病態,脊柱管狭窄判断に有用であることを強調した.木村(山陰労災病院)は頸椎,頸髄損傷例の単純X線像,CT,CT-myelographyにつき述べ,骨傷の明らかでない頸髄損傷例でCT-Mにより脊柱管狭小とMetrizamide ringの不規則像がみられるとした.安藤(東京医大)は各種各部位の脊椎損傷の病態診断にてCTが立体的把握に必須のものであるとした.山下(兵庫医大)は転移性脊椎腫瘍40例のCT像から形態分類を行い,脊柱管は前方から破壊されるものが圧倒的に多く,麻痺の形では後方および後側方浸潤型に完全麻痺例が多いと述べた.
杉浦(名大分院)は21例の原発性脊椎腫瘍診断でのCT,MRIなどの役割にふれながら,単純写の精読の重要性を強調した.矢作(日大)はCTは単純写,骨シンチグラムで陰性の例でも明示することがあり脊椎腫瘍の放射線療法には不可欠と述べた.
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