臨床経験
殿筋拘縮症の1例
野口 耕司
1
,
田村 清
1
Koji NOGUCHI
1
,
Kiyoshi TAMURA
1
1神戸中央市民病院整形外科
pp.184-187
発行日 1978年2月25日
Published Date 1978/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905672
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はじめに
大腿四頭筋拘縮症に代表される子供の筋拘縮症はHnévkovsky's3)(1961)以来数多くの報告がみられ,その原因については先天性と後天性があることが知られている.大部分を占める後天性筋拘縮症の原因として,乳幼児に対する薬液の筋肉内注入に原因があるとされ,現在医原病として社会問題となつている.そのため筋肉内注射を受ける部位は大腿四頭筋から殿筋へと移行する傾向がみられる.しかしその障害が軽いせいか殿筋拘縮症の報告は意外に少ない.今回われわれは筋肉内注射が原因と思われる殿筋拘縮症の1例を経験し手術の機会を得たので報告する.
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