Japanese
English
臨床経験
殿筋拘縮症の治療経験
Gluteal fibrosis.
和田 文夫
1
,
野村 茂治
1
,
佐田 博己
1
,
近藤 正一
1
,
佐伯 満
1
,
大石 年秀
1
Fumio WADA
1
1九州大学医学部整形外科学教室
1Dept. of orthop. surg., faculty of medicine, kyushu university
キーワード:
殿筋拘縮症
,
gluteal fibrosis
,
殿筋切離
,
operative treatment
,
日常生活動作
,
ADL
Keyword:
殿筋拘縮症
,
gluteal fibrosis
,
殿筋切離
,
operative treatment
,
日常生活動作
,
ADL
pp.1193-1200
発行日 1980年12月25日
Published Date 1980/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906257
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はじめに
殿筋拘縮症は正坐すると股が開く,椅子に坐つて膝が組めないなどの症状を呈する大殿筋を中心とした股関節伸展および外旋筋のfibrosisである.すなわち正常股関節では屈曲位で約30゜程の内転が可能であるのに殿筋拘縮症では正中位あるいは内転位での屈曲が制限され,さらに屈曲しようとすると開排位をとる(第1図).
殿筋拘縮症の患者は三角筋拘縮症とともに稀で,1970年に豊田13),Fernandez1)が国内外で最初に報告している.以後発表件数は少なく我が国では約10件の手術報告があるにすぎない.1977年よりわれわれは3名の殿筋拘縮症を診断し,手術を行い経過も良好であるので症例を報告し考案を加える.
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