臨床経験
Silver's syndromeと思われる1例
太田 信夫
1
,
河路 渡
1
,
山田 敏子
2
Nobuo OHTA
1
1杏林大学医学部整形外科学教室
2杏林大学医学部小児科学教室
pp.180-183
発行日 1978年2月25日
Published Date 1978/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905671
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1953年Silver1)は,かなりの程度の身体非対称,短躯,尿中ゴナドトロピン増加を伴つた2症例を報告した.また翌年Russell2)は子宮内発育障害に基づく,顔面に特徴のある侏儒の5例を報告している.両者に多少のずれはあるものの,多くの共通した症状を示すため1961年Black3)はLow Birth Weight Dwarfismの論文の中で,子宮内発育障害の範ちゆうに属するものとしてRussell-Silver typeの侏儒とした.現在までに半側肥大についての報告は150例近くにのぼるが1973年までに,同症候群の報告は51例4)であり,本邦においては,小児科領域においても,その報告例は少なく,整形外科領域においては,ほとんどみあたらない.今回我々はSilver syndromeと思われる1例を経験したので多少の文献的考察を加え報告する.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.