臨床経験
Kniest病
水島 哲也
1
,
加藤 次男
1
,
西岡 淳一
1
,
内田 淳正
1
,
吉岡 康裕
2
Tetsuya MIZUSHIMA
1
1大阪大学医学部整形外科学教室
2国立白浜温泉病院整形外科
pp.1038-1048
発行日 1976年11月25日
Published Date 1976/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905432
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1952年,Kniest2)が「Zur Abgrenzung der Dysostosis enchondralis Von der Chondrodystrophie」と題して,3歳6ヵ月の女子の1例を発表したのが,本疾病の最初の報告である.以後,本疾病はmetatropic dwarfismと混同されて発表されてきたが,1973年,MaroteauxおよびSpranger3)は「LA MALADIE DE KNIEST」として8例の報告を行なつた.
本疾病の特徴は,SprangerおよびMaroteaux8)(1974年)によると,身体的特徴としては,短軀幹型のコビト症,関節の突出,顔面中央部の扁平化,口蓋披裂(50%),時には近視あるいは網膜剥離を伴い,常染色体性優性遺伝を示す,また,X線像の特微としては,楔状を示す扁平椎,低く幅広い腸骨,大腿骨近位部の骨化遅延,骨幹端の肥厚拡大,大きな骨端,管状骨の短縮,などがある.
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