論述
下腿切断における脛骨腓骨間骨接合術について
沢村 誠志
1
,
小林 勝
1
,
村田 秀雄
1
,
中島 咲哉
1
,
前野 耕作
1
,
飛田 洋次
1
Seishi SAWAMURA
1
1兵庫県リハビリテーションセンター
pp.623-633
発行日 1973年8月25日
Published Date 1973/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904868
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はじめに
下腿切断手技において腓骨の処置をどのようにすればいいのか,について諸外国では多くの異なる意見がのべられている.このなかで,特に問題となるのは,1)腓骨の脛骨に対する切断高位の選択 2)短断端における腓骨切除の適応,3)小児切断における腓骨の過成長に対する問題 4)脛骨腓骨間骨接合術による断端末での負荷性の獲得の必要性などである.
これらの問題点については,すでに,第41回,第44回日本整形外科学会総会の教育研修会において私見をのべた通りである11,13).しかしながら,この中で脛骨腓骨間骨接合術が実際にどのような成績をしめすものか,文献上明確な点が少ない.そこで,今回は,この脛骨腓骨間骨接合術の症例の遠隔成績を中心にして,腓骨の処理についてまとめてみた.症例も少なく,術後経過も不十分であるが,御批判をいただきたい.
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