手術手技
我々の行なつている股関節圧迫固定術
藤田 久夫
1
,
沢村 誠志
2
,
村田 秀雄
2
,
中島 咲哉
2
,
前野 耕作
2
Hisao FUJITA
1
1神戸大学医学部整形外科学教室
2兵庫県リハビリテーションセンター整形外科
pp.424-428
発行日 1973年5月25日
Published Date 1973/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904842
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股関節固定術は無痛の骨性支持が恒久的に得られることで,関節形成術の進歩のめざましい現在でも,種々の股関節疾患に対して有用な治療方法であることに変りはない.従来より極めて多くの方法が考案され,更に工夫と改善が行なわれて来たが,その手技の難しさ,骨性強直の得難いこと,長期間にわたつて外固定の必要なことや,これに続発する膝関節拘縮などのために障害を来たし,しばしば患者の社会復帰が遅延する.
我々はこれらの問題を解決するために,股関節を2本のboltによつて圧迫固定する方法を採用してみた.これによると,術後は外固定を用いることなく,比較的早期より運動が開始でき,しかも目的とする関節強直は予想外に早く,優れた成績を得る事ができたので,その方法を紹介し,諸賢の追試をお願いしたい.
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