論述
難治性腰椎カリエスに対する側方侵襲法について
大谷 清
1
Kiyoshi OTANI
1
1国立村山療養所整形外科
pp.471-482
発行日 1971年6月25日
Published Date 1971/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904555
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
第3腰椎以下,下位腰椎侵襲に関しては正中切開腹膜外経路による進入法が慣用されている.一方上位腰椎侵襲に関しては側方斜切開で進入するのが原則的方法であるが,この方法は腎臓手術や腰部交感神経切除術の際にBergmann-Israel切開として古くから泌尿器科,外科領域で愛用されてきている.
かつて来須ら(1932)は腰仙部交感神経節切除術の経験から腰仙椎カリエスに対する副直腹筋切開腹膜外進入による椎体侵襲法を発表した.岩原(1944)も同進入法による腰椎体侵襲の経験を述べている.その後Southwick, Robinson(1957),Roafら(1959)は腰椎カリエスに対して側方斜切開進入法を発表し,池田(1966)も腰椎カリエスに対して側方斜切開進入法の経験を報じている.
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.