論述
今日における脊椎カリエスの麻痺とその手術的療法
大谷 清
1
Kiyoshi OHTANI
1
1国立村山療養所整形外科
pp.336-344
発行日 1970年5月25日
Published Date 1970/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904395
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予防医学の普及と化学療法,手術療法の画期的な進歩により骨関節結核は激減の一途を辿り,すでに斜陽疾患となつた.
しかし,骨関節結核を専門にとり扱う国立療養所においては,未だ多くの入所患者をかかえており,かつ入所を希望してくる患者も依然としてあとをたたず,重要な疾患たる性格は失われてない.しかも,それらのものの中には脊髄麻痺,高度亀背,混合感染,重症肺結核などの合併例が大部分で,ほとんどすべてが難治性である.このようなこげつき,難症のあとしまつに腐心しているのがわれわれの現況である.
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