装具・器械
進行性筋ジストロフィー症に対する上肢装具の1例(BFO)
大井 淑雄
1
,
渡辺 通泰
2
,
真柴 清一
2
Yoshio OOI
1
1東京女子医科大学整形外科学教室
2東京都立豊島病院整形外科
pp.785-789
発行日 1970年10月25日
Published Date 1970/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904464
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進行性筋ジストロフィー症の治療と予後に関しては幾多の試みにもかかわらず悲観的な見解が支配的である.その疾患の進行性増悪の故に患者の末期はきわめて悲惨で,多くの者は中年に達する以前に死亡する1).しかしいろいろの装具や工夫によつて患者の日常生活動作(Activity of Daily Living)に少しでも独立性を指たせ,限られた中ではあるが社会生活をなるべく正常に近く過させようということに関心と努力は払われるべきである.われわれは最近比較的緩慢な経過をたどつた進行性筋ジストロフィー症の1例に対してBFO(Balanced Forearm Orthosis)を応用した上肢装具の作成を試み,これにより患者の日常生活動作(以下ADLと略す)の改善を観察したのでここに報告する.
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