臨床経験
頸椎前方脱臼に対する前方および後方よりの同時手術
岡本 吉正
1
,
前原 毅
1
,
安間 敏昭
2
1国立岡山病院整形外科
2岡山大学医学部整形外科
pp.523-528
発行日 1966年8月25日
Published Date 1966/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903791
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頸椎の前方脱臼のうち,あるものは,単に牽引のみでは整復できないものもある.さらに手術をしても前方からのみの手術では,完全な配列が得られないことがある.ことに椎間関節に脱臼,骨折またはその両者があるときには,脱臼椎の下関節突起が,その下の頸椎の上関節突起の前方に乗り越えて(override)いることもあり,または関節突起部の骨折がその脱臼位で癒合していることもあるので,この椎間関節部に処置をくわえなければ,前方からの手術のみでは整復てきない.われわれは,このような例を4例経験したので,おのおのの症例,手術方法について記してみたい.
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