臨床経験
足部に発生した所謂色素性絨毛結節性滑液膜炎の1例
山口 重嘉
1
,
三原 茂
2
,
安達 清治
2
,
高須賀 良一
2
,
松永 慶郎
3
1長崎大学医学部整形外科
2長崎原爆病院整形外科
3長崎大学医学部中央検査部病理室
pp.529-532
発行日 1966年8月25日
Published Date 1966/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903792
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色素性絨毛結節性滑液膜炎は1865年Simonが滑膜の黄色腫として報告したのが最初といわれ,その多彩な組織所見から慢性出血性絨毛性滑液膜炎,慢性出血性関節炎,良性滑液膜腫,黄色肉芽腫,巨細胞腫,黄色腫,肉腫等色々の名称で報告されてきた.
本症は肉眼的には滑液膜の黄褐色,絨毛状あるいは結節状の腫瘍状の外観を呈し,組織学的には滑液膜の単なる炎症性増殖,あるいは巨細胞や黄色腫細胞及びヘモジデリン沈着を有する腫瘍所見を呈する疾患である.即ち病理紺織学的に単一でなく,症例により,又同一症例でも部位によつて所見が同一でない.
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